七つの王の時代(千年一世)以降に初めて人間歴史の表舞台に立つことを許された規格化された人型人工生命体の総称。
その由来は、人型人工生命体第一号である少女エムリエイの事を、製作者であるスゥリセント・クラッドレス博士が、「これが私の天使です」と紹介したことに由来する。
ここでいう天使とは、神の使い、天の使い、という意味ではなく、天使のような赤子、や、アイドルに近いような愛らしい存在としての意味で使用される言葉である。
魔法物質からつくられた植物によって結実する、魂のない有機物質である。
その姿は製作者によって定められた姿をしているので個体差があるが、多くは美しい少女の形をしており、その形が一番作りやすいとされている。
人工天使の成る実は外側が固く、それなりに育った人間を内包する必要があるため巨大で重い。この身を支えるために考案された幹の形は、複数の枝で大きな一つの実を支えるような形をしており、大きな籠のようにも見える。植物というよりオプジェのような様相である。
人工天使は魂がないため、感情や明確な意思を持たない。教育をすればそのような動作をすることが可能であるが、感情が伴うわけではない。
生態を維持する運動や活動は動作を教育して覚えさせることは可能であるが、自意識がないので自分の生態を自分で管理することが不可能である。人間の手によって細かく観察され維持される必要がある存在である。
魔法物質によって作られているため、魔力感応が強く、魂がないために、意識による魔力への妨げをすることがないので魔力媒体として非常に優秀な存在である。
水晶や水鏡、魔法陣に代わるほどの魔力を引き出し蓄えることが可能である。
人工天使という存在は倫理的な面で危うい存在であるため、その存在を知るものはまだ少ない。
秘密結社や国の上層部の一部の人間がその存在を認め使用している。
クラッドレス博士は人工天使になくしたものの面影を投影し、悲しみを癒し慈しみをはぐくむものとして制作したが、その使用方法は、実験の副産物である、魔力媒体としての魔力感応への高さによって、不道徳的な使われ方をするようになってしまう。
主に、魔法実験のための魔力コアや、人型の鍵として存在させられてしまうことがある。
そのほか、幼い要人の影武者としてつくられることもある。
クラッドレス博士はこの存在に人間の魂を宿らせ、死による別れの克服や、人工的に精霊を生み出す方法を応用して新たな生命体を生み出すことを目的としている。
しかし世界の環境がそれに適応する状態でないため、それがかなう条件や状況を模索中である。
クラッドレス博士の研究は、西方都学会 人工生命体研究 I課 ランカムカン支部(苑国)のシリン・センクラッド博士の研究データーを利用して作られている。センクラッド博士の研究の後発的なものであるが、完成はクラッドレス博士のもののほうが早い。それは素材や作られ方が改良されて全く異なっているからである。
魂を内包するという意味では、センクラッド博士の研究のほうが完成度は高いが、その素材に問題があるため、この方法や、センクラッド博士の研究所のことはのちに隠蔽された。
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