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苑国とルシェに関しての考察

苑国とルシェに関しての考察をダラダラしました。
Twitterからの抜粋です。
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ルシェの目線から語られる思い出としての苑国という感じの話書きたいな…。
外に出たばかりのころに研究員に話してる感じで。
 
日の光が登り切らず暮れきらない藍色の世界
庭の四方に近づくと現れる点を突き抜けるような柵
葉の落ちた木々と茶色い草むら
古びたレンガ造りの大きな建物とその奥の別館
別館の先の林の奥に死体のない墓が沢山。
 
苑国はその空間自体がある人の思い出をなぞらえて作られているよ。
思い出の形をした牢獄みたいだね
でも彼らは楽園だと思っていたかもしれない。
そこは一つの王国でもあったんだ
楽園の王国
だから
苑国。
 
薄明かりのネバーガーデン。ネバーを永遠と取り違えていたんだけど、どこにもない庭。というのも合ってるんだよね。
やがてどこからも存在しなくなる庭だ。
 
死体のない墓はルカを作るときの前段階でセレイネイドが素材に人間連れてきて無理矢理試した試作品の28人とルカが生まれて以降苑国で寿命を全うした研究員たちのものだ。
魔法空間では死体が残らず消えるし魂も千世に還るから幽霊なんて出ないけど。
 
楽園となるようにシリンが務めていたというのが正しいな
 
苑国が消滅してしまうラストになるのはその下敷きになっているイメージを壊すためで、この話の下敷きのイメージは
恋人の似姿を作って永遠の庭で幸せに過ごすマッドサイエンティストというイメージだからだ。
 
作られたのは恋人ではなく友人だし、博士は友人の願いを叶えただけの自己犠牲奉仕者だし、幸せは真綿のように彼らの首を締め続けていたし、庭は永遠とならず消滅するのだ。そして人形は主人を亡くしても壊れず残ったら?
どうなるかな…
みたいな感じだ…
 
ろうそくが人の記憶を幻灯していたのなら
正しく苑国ではシリンの記憶の幻灯をしていたはずだ。だからルシェの力は中では発揮されなかった。存在が空間の魔術の構成に絡み合っていたはずだから。
それが断ち切られたから、ルシェは外で魔への感受性を得ていくんだろうと思う。
 
造られた存在は当然得ているはずの力である。
魔によって生まれた者は魔を成せる。
 
ルシェが魔法について気づくのはある日森で幽霊を見たから
魔法は第六感だから。
魔法使いは見えて当たり前。
でも見えるものの時代が古すぎる。
あの世界は魂だけでは世界の中にとどまれないので幽霊が何十年もいたりしない。
ルシェが見てたのは幽霊ではなく、その場所の記憶だった。
 
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今日はここまで!