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思い出の太陽

 狼が出会った星の欠片は、本当は太陽の欠片だった。

 狼は星に間違えられて、二人は一緒に過ごしたのだけれど、太陽は空に昇らねばならなかった。

「昇りたくない」

 と太陽が言うから。必死に守ったのだけれど、ほんのちょっとの過ちで、太陽は崖から落ちて、そして新しい朝が来た。

 狼は自分が星じゃなくて、狼だったことを思い出し、それから太陽は彼のずっと心の中に…。