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罪なき懺悔

 星屑を集めたような輝きの毛並み、瞳は深い海の底のよう。

 彼はかつて人間の子供だったって、もう今では誰も知らないだろう。彼は蝶々に惑わされて、この夜の世界に来たわけだけど、それでもあの眩く熱い、太陽の世界を忘れなかった。

 彼はもう陽のもとには戻れないけれど、せめて太陽の為の陰でありたかったって、気づいた時にはもう何度も太陽をなくしていた。

 君のせいじゃないよ。でも君はその罪を背負って懺悔を。命終えるまで贖罪を。