ReL150字36

 セレイネイドの日記には、日々の記録のほかに、童話のような物語がいくつも記されている。

 その物語は天秤の兄弟の話と、蝋燭や狼の話であった。

「聞いたことのない話だよ。サラも知らないって」

「それはそう。だって、予言だもの。でも、もう終わった物語の」

「終わった物語の?」

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