· 

狼と蝋燭

銀色の狼が作った蝋燭はその暗い巣穴を灯した。
狼の思い出が照らされて壁に映っていった。
悲しそうな狼を蝋燭は温めてやりたかった。けれどそれは太陽の光には敵わない。
狼は思い出に囲まれながら蝋燭を守っていた。
蝋燭も忘れてしまった、友達の願いのために。
それはまで懺悔だった。